グラフィックボード解説

グラフィックボードとは?

グラフィックボードはCPUと同じくデータを処理するパーツですが、CPUと異なりグラフィックデータを専用に処理するパーツです。

一応、CPUやマザーボードにもグラフィックデータを処理する能力があるものもありますが、CPUでのグラフィックデータの処理性能は低く、3Dゲームや高度な映像編集処理などでは性能不足となります。

そこで、グラフィックボードが役立ちます。

グラフィックボードはCPUよりグラフィックデータ処理に長けており、CPUで処理するより高度な処理が行えるのでグラフィックデータはグラフィックボードが処理、計算のような論理的な処理はCPUが担当することで効率的にデータの処理が行えるようになります。

以下図で例えると基本的な処理はCPUが処理、グラフィックデータはグラフィックボードに委託するといったイメージです。

グラフィックボード解説

グラフィックボードのメリット

前述したとおり、グラフィックボードはグラフィックデータを処理することに長けています。

搭載する事で、映像処理性能は飛躍的に向上します。

グラフィックボードを搭載する事で以下のようなメリットが考えられます。

◆3Dゲーム、高解像度のゲームなどの処理が向上

グラフィックボードを使用する事で3Dゲームや高解像度のゲームなどグラフィックデータの大きい処理も可能になります。

3Dゲームや高解像度でゲームを遊ぶ場合はグラフィックボードはあったほうが良いでしょう。

◆クリエイティブ用途での処理向上

グラフィックボードのメリットはゲーム用途以外にもクリエイティブ用途でもあります。

動画編集、3D制作ソフトでのコマ落ちの解消にも一役買います。

また、レンダリング時間を削減したりと、クリエイティブ用途でパソコンを使用する際も、グラフィックボードは必須と言えます。

グラフィックボードのメリットについて簡単に記載しましたが、グラフィックボードをただ搭載すればいいというわけではなく、グラフィックボードにも種類や性能差があります。

高性能なものを選ぶ事でより快適な作業が行えますが、グラフィックボードは非常に高価なパーツでもありますので自分の用途に合ったグラフィックボードを選ぶとよいでしょう。

以下にグラフィックボードの種類、グレードの見分け方を記載します。

グラフィックボード見分け方

・メーカーとブランド

まずグラフィックボードには、大きく分けて2つのブランドとメーカーが有名です。

◆NVIDIA社 GeForceシリーズ

グラフィックボードの処理を行うチップ(GPU)製造のトップシェアを誇るメーカーがNVIDIA社です。

◆AMD社 Radeonシリーズ

NVIDIA社に次ぐシェアのメーカーがAMD社です。

主力ブランドは「Radeonシリーズ」で2Dと3Dをバランスよく処理する映像処理に強いGPUで動画エンコードなどを得意としています。

GeForceシリーズに比べ、比較的安価でコストパフォーマンスも良いブランドです。

・GeForce・Radeonシリーズの型番、グレードの確認

GeForce・Radeonシリーズともに型番を確認する事で「クラス」「世代」「性能(グレード)」「上位版か否か」を確認することができます。

◆GeForce

「GeForce RTX3070Ti」というグラフィックボードがあった場合、以下図の通りです。

・クラス

グラスには現在GTXとRTXが出回っており、性能はGTX<RTXとざっくり覚えればよいでしょう。

・世代

3070Tiの30部分は世代を表しています。

RTXクラスは1世代が進むと表記が1000上昇します。

RTXクラスには1000番代がないので3000番台は2世代目であることがわかります。

・性能(グレード)

3070Tiの70部分は性能(グレード)を表しています。

この値は50~90までの数値が10刻みで存在し、数値が高いほど性能の良いグラボとなります。

・上位版か否か

3070TiのTi部分は上位版か否かを表しています。

この部分には「無印」「SUPER」「Ti」が表記される事があり、性能は「無印」<「SUPER」<「Ti」の順で性能が高くなります。

3070Tiの場合、3070の上位版であることがわかります。

◆Radeon

「RX6800XT」というグラフィックボードがあった場合、以下図の通りです。

・クラス

Radeonのクラスは現行、RXで統一されているためクラスは気にする必要はありません。

・世代

6800XTの先頭の数字(6部分)は世代を表しています。

基本的にはこの数字が高いほど新世代のグラフィックボードとなります。

・上位版か否か

6800XTのXT部分は上位版か否かを表しています。

6800XTの場合、6800の上位版であることがわかります。